頭のいい文章は「かっこつけない」文章である

シンプルに書くことの意味

「今までかっこつけてばっかりだったな」と大反省しました。

頭のいい文章を書くには、かっこつけないことが第一です。

しかし、私は今までかっこつけてばっかりでした。

そう学んだのがつい最近のこと。学びの記録を記します。

結論:かっこつけるな

かっこつけない。これでいい文章が書ける。

それが、『頭の良くなる 短い短い 文章術』を読んで私が感じた結論です。

余計なテクニック以前の話です。

多くの人が、かっこつけるせいで失敗しています。私もその一人でした。それどころか、今でもそうかもしれません。だからこそ、身に沁みて感じています。

かっこつけないことについて、もう少し詳しくご説明します。

シンプルに書け

シンプルに書くことが肝心です。

きれいに書こうとするほど、複雑になってしまうもの。だからこそ、シンプルになるように意識する必要があります。

余計な修飾を取り除く

文章をうまく書こうとすると、修飾語に頼ってしまいがちです。しかし、本当に必要でしょうか?そもそも、いい文章とは?

いい文章とは、テクニックが満載の文章ではありません。読み手にメッセージを伝えられる文章です。メッセージを届けるためには、まず読んでもらう必要があります。

読んでもらうためには、読みやすい文章である必要があります。そのため、文章は読みやすいものでなければなりません。小難しい修飾は不要です。

形容詞がたくさん並んだ名詞は要注意です。どこまで進んでも名詞にたどり着かず、最終的に「何が何を修飾しているのかわからない」こともあります。

文章が長くなりすぎるもの危険です。

例えば、頑張った結果わかりづらい文章が以下の通りです。

大衆的だと思わざるを得ない思考を、私もご多分に漏れず持っていることを、言うまでも無いものの、ここに主張したいと思います。

分かりづらいですね。イライラしますね。

続いて、簡単にした結果が以下の通り。

私もまた、ミーハーな人間です。

これで伝わりますよね。むしろ、改変前の文章は意味不明です。

このように、自分で書いた文章をトリミングする癖はつけたいものです。

結論から先に書け

結論を先に出すと、一気に文章がわかりやすくなります。

なぜなら、どこに話が向かっているのかがはっきりするからです。

旅をする時と同じです。親しい友達が「旅に出かけないか」と話を持ち出したとします。あなたは「おっと、どんなプランなんだい」と興味津々。

友達は「風情があってね、料理も美味しくて、移動手段にはバスなんか使ってさ」と話を続けます。すると、あなたはこう思うはずです。

「待って。そもそも、どこに行くつもり?」

この「そもそも」が重要です。どこに行くか分からないと、気持ちが悪くなります。着地する場所を知りたい。私たち人間はそういう生き物です。

結論をドンと述べる。すると聞き手・読み手は「なんで?」と思います。そしたら、詳しく説明すればOKです。

結論をドン。理由を詳しく並べる。これをひとつのかたまりと考えます。すると簡単に短い文章ができます。楽ですよね?

長くてもシンプルでいい

このかたまりを何個も並べたものが長い文章になります。

結論そして理由。結論そして理由。結論そして理由。

これが基本的な構造になります。

例えば、以下の通りです。

勉強するなら英語がいい。

なぜなら、大抵の国で使えるからだ。

又は、もう少し奇をてらうとしても、構造が明快だと簡単に読めます。

自動販売機は憩いの場だ。

なぜなら、あの「ぶーん」という音が妙に心をくすぐるからだ。

文章を長くするとしても、構造はほとんど変わりません。

次の通りです。

結論、理由、展開。結論、理由、展開。

理由の後に「展開」が入っています。理由の後に、その話について「もっと詳しく」述べればいいだけです。関連する経験談を語ってもいいでしょう。「それに加えて」という方向で話を展開するのもアリだと思います。

一段落したら、それでひとつの主張のかたまりを閉じます。

そして、次の主張のかたまりを「結論」から始めます。

かっこつけないことで行動力が身につく

かっこつけないと、何が起こるか。

行動力が身につきます。

なぜか、以下にご紹介します。

かっこつけないと主張が明確になります。全てがさらけ出されます。

恥ずかしさを感じるかもしれません。臆病になってしまうかもしれません。それもそのはず。はっきりと主張するのですから、責任すら感じます。

でも、それでいいのです。なぜなら、自分の主張を見直す機会がもらえるから。

かっこつけずにシンプルに書くことで、主張や視点の質をもっと考えるようになります。

これがひいては「何を主張しようか」とちゃんと考える時間につながります。

すると「あ、自分の主張なんて、たいしたことないや」と感じるものです。

そこで、どうなるか。言えるだけのことを思考しよう、体験しようという気持ちになります。それが、行動を促します。例えば、気になっていた場所に足を運んでみたり。

そんな流れで、かっこつけないことで行動力が身につくのです。

とは言え、もちろん「どうでもいいや」では何も始まりません。

「いいものを書きたい」という意識があってこその化学反応です。

さいごに

結局は、かっこつけない文章を書くことが重要です。

シンプルに書くことも、修飾語を省くことも、勇気がいる行為です。なぜなら、ごまかした表現ができないから。

それだからこそ、自然に自分の主張がはっきりするものです。

ごまかさないかっこよさ。これを頑張って目指し続けたいと思います。